原作・作画:荒川弘
荒川弘の作品がまたアニメ化されると聞いて以来、『黄泉のツガイ』を心待ちにしていた。
『鋼の錬金術師』を史上最高のアニメの一つだと考えている私としては、期待が不当に高すぎたのかもしれない。だからこそ、最初の数話を観た後の私の感想は複雑なものになっているのだろう。
誤解しないでほしい。私はこの作品を楽しんでいる。毎週欠かさず視聴しており、次に何が起こるのか心から知りたいと思っている。しかし、私を完全に引き込むあの瞬間を待ち続けているのだが、まだその瞬間は訪れていない。
物語は、物語の緊張感を一気に高める、胸が張り裂けるような悲劇から始まる。
ユルの平穏な生活は、村が襲撃され、無数の人々が命を落とし、彼の世界が根底から覆されたことで粉々に砕け散る。まさに、暗く、感情に訴えかける物語が展開され、その影響が長く尾を引くような展開になるだろうと思わせる、典型的なオープニングだ。
ところが、そこで予期せぬ出来事が起こる。
その虐殺の黒幕であるキャラクターたちは、あっという間にずっと遊び心のある、さらには好感の持てる存在へと変わってしまう。私はその変化を受け入れるのに苦労した。ユルが今まさに経験したばかりのすべてを頭から離れなかったのに、その感情がまだ十分に落ち着く前に、物語はすでに次の段階へ進もうとしているように見えた。視聴者として、私はまだ理解しようとしている最中のキャラクターたちと一緒に笑う準備ができていなかったし、ましてや許すことなど到底できなかった。
おそらくそれは意図的なものなのだろう。荒川氏は以前にも観客を驚かせてきたし、物語の先でさらに大きな説明が待っていたとしても、私は驚くことはないだろう。もし村が危険な秘密を隠していたり、私たちに見せられた以上の物語があったりするなら、このシリーズは最終的にそれを明かしてくれると信じている。 しかし現時点では、その感情的な隔たりを無視するのは難しい。
映像面に関しては、文句のつけようがほとんどない。ボーンズ・フィルムは、荒川の世界を見事に生き生きと描き出している。アニメーションは鮮明で、アクションシーンは滑らかであり、デーモンたちのデザインも個性的で、どの戦いも唯一無二の感覚を与えてくれる。
ファンタジーの世界観は十分に豊かで、いつも次のエピソードが待ち遠しくなる。
ユル、アサ、そしてデーモンたちを取り巻く謎こそが、私の興味を引き続けている。答えを知りたいというその好奇心だけで、毎週視聴し続ける動機には十分だ。 その一方で、この物語がかなりお馴染みのバトルアニメの定石に沿っているという感覚を拭いきれない。
戦闘シーンは楽しく、テンポも安定しており、世界観の構築も興味深いのだが、エピソードが終わった後も長く心に残るような感情的な訴求力にはまだ出会えていない。
それは、私がこの作品を『鋼の錬金術師』とつい比較してしまうからかもしれないし、それは必ずしも公平な評価ではないのかもしれない。どのクリエイターにも、過去の傑作を再現しようとするのではなく、独自の物語を語る機会が与えられるべきだ。
今のところ、『黄泉のツガイ』は、私が「大好き」というよりは「楽しんでいる」というレベルの作品だ。興味深い設定、美しい作画、そして視聴者を引きつけるのに十分な謎が詰まっている。物語が進むにつれて、荒川先生が作り出すことのできる感情的な深みや忘れられない瞬間が、この作品にも現れることを期待している。
現時点では、10点満点中7点と評価したい。エンターテインメント性が高く、間違いなく見続けようと思う。ただ、良いアニメを真に素晴らしい作品へと昇華させる「閃き」が、まだ訪れるのを待っているところだ。